お仏壇の祀り方を教えて下さい。
新たにお仏壇を求められた方から質問がありました。
黄檗宗のお仏壇の祀り方についてでした。
黄檗宗は臨済宗と曹洞宗とともに日本の禅宗の一派ですが、同じ禅宗でも祀り方が違います。
また、同じ黄檗宗でも、お仏壇の御本尊を菩提寺の御本尊に準じて祀る場合や、地域性などにより祀り方に違いがあります。
本項では、宝善院の檀信徒様へお伝えしている、お仏壇の祀り方を書かせて頂きます。
お仏壇は、上段(須弥壇)・中段・下段と三つの段でできているものが多いです。御本尊・脇侍と、その三つ段に何を祀るかを順に説明します。
御本尊
釈迦如来坐像
御本尊は、一番上の中央にお祀りします。
釈迦如来坐像は、坐禅を組まれたお釈迦様です。
お釈迦さまは、仏教を開かれた方です。
脇侍
【向かって右側】達磨大師
【向かって左側】隠元禅師
脇侍は、御本尊の両側にお祀りします。
達磨大師は、禅宗を開かれた方です。
隠元禅師は、黄檗宗を開かれた方です。
上段(須弥壇)
- 仏飯器
- 茶湯器
仏飯器(ぶっぱんき)は、ご飯をお供えするものです。
茶湯器(ちゃとうき)は、お茶や水をお供えするものです。
お仏壇に向かって、右側に仏飯器・左側に茶湯器を置きます。
また、お仏壇では上段のことを須弥壇(しゅみだん)と呼びます。
中段
- お位牌
- 香炉
- 燭台
- 花筒
- 打敷
お位牌は、故人様・ご先祖様の戒名等を記した牌のことです。
香炉(こうろ)は、お線香を立てるものです。
燭台(しょくだい)は、ロウソクをたてるものです。
花筒(かづつ)は、花をいけるものです。
打敷(うちしき)は、香炉・燭台・花筒に敷く布のことです。
置き方ですが、燭台と花筒が二つずつ一対で供える場合と、一つずつの場合で違います。
【燭台と花筒が一対の場合】
香炉を中心に、両側に燭台、その外に花筒を内敷の上に置きます。
内敷は、少し前に垂らします。
お位牌は、それらの脇に置きます。
【一つずつの場合】
香炉を中心に、お仏壇向かって右側に燭台・左側に花筒を置きます。
内敷・お位牌は、同じです。
下段
- 過去帳
- 高坏
過去帳(かこちょう)は、ご先祖様の戒名や享年を記した蛇腹になっているものです。
高坏(たかつき)は、果物やお饅頭などをお供えするもので、「高月」と書いたりもします。
上記以外にも、少し置く余裕があれば、お焼香用の香炉・木魚・おりん・経机などもあれば丁寧かと思います。
冒頭でも書きましたが、菩提寺の御本尊であったり地域性により祀り方に違いがあります。お仏壇の形状などでも変わってきます。
お仏壇を新しく求めらる時は、必ず菩提寺の和尚様に相談をし、祀り方などを確認するようにして下さい。
また、お参りに来られた時に見て頂くのも良いかと思います。